実家に帰ってこいとウルサイ親「親鬱」その実態 (2)

「ちょっと体調が悪くて・・」。 ...

そこからは、母の「どこが悪いの？」攻撃が始まりました。

いっそのこと、「自分はうつ病だ」と言ってしまおうと決心しました。言ったら言ったで、「たるんでるからだ！」とかなんとか言われるのは目に見えているけれど、それを理由に帰らなくてもすむのなら、そう言ってしまった方がまだましです。

母は言いました。「大丈夫なの？」「病院へ行ってるの？」「具合悪いって、何の病気なの？」。ひどく心配そうな声でした。ほんの一瞬、うれしかった。私の心配してくれてるんだ、と思いました。「お盆には行けないけど、今週末時間を作って、そっちに行くから、そのとき話すから」と言い、電話を切りました。

翌日、母に電話をしました。「日曜日、11時に行くね」と。母は言いました。確かにこう言いました。とびっきりの明るい声で。「待ってるね～」。

耳を疑いました。私が、病気だって心配してくれてるんじゃなくて？　とにかく私が実家に帰ってくるのがうれしくて、私の病気のことはどうでもよくなっちゃってる？

私は、その日からやっぱり鬱になりました。食欲がなく、この数日で３キロ痩せました。よくよく考えてみれば、なんかおかしい。私はまだ鬱だとは言ってない。私は、安静にしていなければならない病気かもしれないし、車で１時間かけて、実家に帰るのも苦痛な体調かもしれない。ゆっくり休みなさい、とか、こっちから行こうか、とか言ってくれてもいいようなシチュエーションだよね？

だから私が鬱になっちゃうんだ。親と会っただけで。電話で話しをしただけで。

私は、今週末、父と母にこう言います。「実は私はうつ病なんだ。だから、人と会ったりするのが難しいんだ。しばらく会いにこないけれど、治ったらこっちから連絡するね。待っててね」と。

私が、両親に連絡することは、たぶんもうないと思います。