要介護親を押し付けられそうになりました (2)

「転院させます」に変わった病院

病院側は、「転院させます」と言い出しました。 ...

母が退院に同意しない。息子も出てこないから、息子に引き取らせることもできない。転院ということになりました。そうです。母や息子に押し付けることが無理なら、他の病院に・・ということだったのだと思います。

年寄りを厄介払いしたい人を相手にしちゃダメ

その精神病院は、私の目から見てかなりひどい病院で、患者とか患者家族のことはあんまりというか、全然考えていない。他害の過去を持つ父を早く追い出したい、それだけ。本当に気分の悪い病院でした。

今後、父がまた暴れて人に怪我させちゃったとか、何か問題を起こした時、その担当医・病院の責任にされたくない。だから、誰かに押し付けたい。ひとり息子が出ていけば、「それじゃお任せましたよ」みたいになった可能性大。面倒なことになっちゃってる高齢者を厄介払いしたいだけの人と、まともに話なんかできるはずがない。こちらがそのつもりで出て行っても、言葉巧みに丸め込まれるだけだったと思います。

まずは転院、と思っていたら。

転院予定先として名前のあがった病院は、両親の住んでいる地区唯一の精神病院です。（その病院に空きがなく、父は隣の市の精神科病院に救急搬送されました）。そこの病院には、親戚が認知症で入院していたこともあり、両親もよく知っています。そこに転院したら、もう少しましな治療なり説明なりが受けられるのではないかと私たちも期待を寄せました。

突然の「退院してください」

しかし、ここからさらにもう一波乱。なんと病院から突然「退院です」と言われました。入院満３ヵ月直前のことでした。「先生が、ご主人に退院ですと言ってしまいました。ご主人は退院したいと強く希望されていて、これ以上の入院は・・すぐに病院に来てください！」と母は呼び出されました。

転院予定が突然退院になった理由は、「転院先に断られたから」だそうで。そんな理由あり？　他の病院探してくれないんですか？と母が聞いたら、「どこも同じだと思いますけど」とあっさり断れました。そしてやっぱり言われました。「息子さんは、退院のとき、お手伝いにはいらっしゃれないんですか？」と。母は、夫から言われているとおりに答えました。「来ないです。薄情息子なので」。押し付けようと思っていた病院に断られたら今度は「母か息子」。母への必死とも言える「早く退院してください」の説得が続きました。

危うく退院させられるところでした

何の説明もないまま（私たちはこの時点で、父の病名さえ教えてもらっていません）危うく退院させられるところでした。しかし、こんな段取りで退院させられても、退院後の生活の準備がまったくできていない。夫も「オヤジをぜーーーったい引き取りたくない」と言っているなら、母も「お父さんとはもう２度と一緒には暮らせない」と言っている。

そこから病院との最後の戦い。次のように病院と交渉し、父の次の行き先が決まるまで退院を延期させてもらいました。続く

先頭へ戻る