【要介護1】父はやっぱり認知症じゃなかった (2)

【要介護1】父はやっぱり認知症じゃなかった (2)

とにかく頭の固い母

高齢者向け配食サービスは結構おいしいようなのだけれど、以前食べていたお惣菜とか、地元のラーメンとか、卵かけご飯が食べたいとか、当然のことながら父には父の希望があるようで、母にその希望を言ったことがこの3ヵ月半の中で数回ありました。しかし母は何を勘違いしているのか、配食サービスのお弁当以外のものを父に与えてはいけないと思い込んでおり、一切その要望に応じません。 ...

父は一度、そのことでキレたことがあります。母は、自分の態度が父をキレさせていることにまったく気づいていない。むしろ、キレた父に恐れをなし、「やっぱりお父さんの頭をおかしい」と夫に電話で必死で訴えていました。

しかし、この問題は、母ではなく、父がこの状況に適応することで丸く収まったのです。

母にキレなかった父

父は、はっきり言ったそうです。「今月の26日は俺の誕生日。〇〇のカツ丼を夕飯にして」と。母もその要求をのみ、配食サービスの会社にも、その日の夕飯はお弁当お休みします、と連絡したそうです。

父、86歳。優れた適応能力

お父さん、今回はキレなかったんだな、と思いました。以前なら、父が「なんでお前は俺が食べたいものを買って来ないんだっ!」とキレ、母がそれをなだめるがごとく、カツ丼なり鰻なり買ってくる・・そんな関係でした。しかし今は、キレたところで、母から「頭のおかしい人」扱いしかされません。そのことを父も察知し、「キレずにちゃんと自分の要求を相手に伝える」ということをしたのではないだろうかと思いました。

お父さん、適応能力高いなと思いました。父はイジワルなところがあって嫁の私は結構いびられたりして、あまりお父さんのこと得意じゃないんだけれど、これには本当に感心しました。人って86歳とかそういう高齢になっても、新しい環境とか、新しい人間関係に適応していけるものなんだなと思ったし、こういう対処ができる父に認知症の心配はいらないよな・・と思いました。

適応しないのはむしろ母

母は、父に介護が必要で、「老々介護」をひとりでがんばってると思っています。父は確かに、精神病院に緊急入院となったあの当時は、確実に「要介護」状態だけれど、今は、ひざが悪くてひとりで入浴できないからデイサービスに行っているだけで、ゆっくり歩いて自分でトイレにも行ける。それなりに、自立した生活ができている。しかし母の方が、父の今の状態にまったく適応できていない。精神病院に緊急入院になった7ヵ月前から時が止まってしまったかのように、父を「またいつ暴れ出すかわからない人」といった冷たい目で見続けています。

父を精神病患者みたいに扱わなくてよかった

悲しいな、と思う。父が退院してくるとき、夫は母に「一度ああいうことがあったからといって、オヤジのこと、頭のおかしい人みたいな目でいつまでも見るのやめよう」と言いました。私も、認知症だとか、ボケてるとか、ちょっとおかしいとか、あんまり決めつけない方がいいと思いました。誰しも、周囲の人からそんな目で見られてるなんて思ったら辛いし、そのことで新たに病んでしまうかもしれないと思いました。

今回の話を聞いて、母の要望に屈し、父を無理やり精神病院に通院させたりしなくて本当によかったと思いました。

私は自分自身が毒親育ちで、「どうせあなたには、コレ無理よ」などと親から信じてもらえないことの連続だったから、家族を信じてあげられない今の母(正しくは義母)の態度はちょっと悲しいな、、と思ってしまいます。


人気の記事
メンタル弱い度チェック
すぐわかる!モラ母(毒母)チェック
毒親育ち度診断
自己肯定感診断【簡単チェック】
心理的虐待ダメージ診断(旧:毒親洗脳度チェック)
毒親チェック
自殺危険度診断【セルフチェック】
うつセルフチェック【無料診断】
親ストレス診断
承認欲求セルフチェック


    先頭へ戻る