高齢父がデイサービスに行けるようになるまで。その複雑な理由＆事情

もし介護保険サービスがなかったら。もし父がデイサービスに行けてなかったら。私たち息子夫婦は崩壊していたと思う。

父87歳。週に２回デイサービスを利用しています。父は、デイサービスがいたくお気に入りで、行くのをとても楽しみにしています。以前と比べて生活に張りが出たというか、生き甲斐を見出してくれたというか、とにかく精神的に安定しており、家族としてもとても助かっています。しかし、デイサービスに行くようになった当初の目的は、まったく違うものでした。多くのご家庭で、高齢者にデイサービスに行って欲しいと家族は思っているものの、本人が嫌がってうまくいかないという話をよく聞きます。父も、最初から「デイサービス行かない？」と家族に言われたら、怒ったと思います。 ...

父は要介護１。要入浴介助

父は「要介護１」。ひざが悪く、ひとりでの入浴が難しいので、デイサービスで入浴介助を受けてください、ということで、デイサービスに行くようになりました。

介護保険サービスを受けている自覚はゼロ

しかし当の本人は、その自覚がありません。なんと母は、「家の風呂が壊れたから、入浴しに行ってきて」と父をデイサービスに行くように説得しました。「ひざが悪いから、ひとりでの入浴は無理だって言われたよ」だなんて父に言ったら、キレられそうで怖かったんだそうです。父は元体育教師。父にとっては、体力面の衰えを指摘されることは、もっとも嫌がることだとも言えます。

しかも父は、制度とか政治とか、そういうものに昔からとんと弱く、介護保険サービスなるものの知識がない。たぶん説明してもわからないと思う。これは、父が認知症だからということではなく、昔からそんな人。

しかも父は、昔からかなり「？？」な感じの人で、風呂が壊れて４ヵ月も経ってるのに修理もせず、ずーーっとデイサービスでお風呂入ってるのを疑問に感じてもよさそうなものだけれど、その疑問も浮かばないらしい。

デイサービスをサークル活動だと勘違いしている父

父は「デイサービスなるサークル活動に参加しに行ってる」と思っており、まるで遊びに行っている感覚です。「デイサービスを銭湯代わりに使うな！」とお叱りを受けそうな・・。念のために書いておきますが・・ひざが悪く自分の体を自分の力で支えられない状態。正式に要介護認定を受け、入浴介助を受けてください、ということです。本人にその自覚はまったくないですが。

扱いやすいと言えば扱いやすい

しかし、本人がどう思っているかはどうでもいいのです。勘違いしてようが、とにかく父はご機嫌にデイサービスに行ってくれており、入浴させてもらって、人としゃべったりレクリエーションを楽しんだり、社会参加をして認知症予防させてもらっている。家族にはできない様々なことを介護保険サービスでカバーしてもらっており、本当に助かっています。

しかし・・「家の風呂が壊れたから」などと嘘までついて、デイサービスに行ってもらわなきゃいけない状態なのに、なぜそんな父に、要介護認定を受けさせられることができたのか。そりゃもう大混乱でした。 [...]

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