我慢ができない親。その末路 (2)

この人の父親は、とにかく我慢のできない人でした。ありとあやゆる点において。 ...

お酒が我慢できない。だからアル中

「飲みたいと思ったら、飲まずにはおれない。週末にしようとか思えない。だから毎日飲酒。アル中でした」。それだけではすみません。

「加減を知りません。一晩で何万も飲み屋で支払ってきます。だから貧乏でした」。

そしてそれが今大きな問題になっていると言います。「こんな田舎にいるのに、土地も家もない。こんな人、うちの実家の周囲にはいないです。しかも貯金もない。オヤジを介護施設に入れちゃいたいんだけど、お金がない。売れる資産もありません」。

この父親はひどい偏食だそうです。「介護施設に入れるにしても、ネックなのは食事です。オヤジは酷い偏食で、オフクロに自分の好きなものばかり作らせ、嫌いなものは全部残す人でした。好き嫌いは仕方ないと思っていたのだけれど・・」。

先日、父親が入院したそうです。「驚くことに、オヤジは入院食をすべてきれいに平らげていました。食べれるんじゃん！と驚きました。単なるワガママだったのかと呆れました」。

退院してきたら、元の通り好きなものしか食べなくなったそうです。「わがままといか、我慢ができないというか。大好きじゃなくても、先に食べちゃうとか、工夫すれば食べれるものって誰にでもあると思うんですけど、そういことができない人なんだと思います」。

この父親も要介護となりました。この人はきっぱり言います。

「オヤジの面倒を見るのは絶対に嫌です。嫌なことをすべて避け、やりたいことだけやり、そうならないとキレる。そんなオヤジの姿は子供の頃から見てきたけれど、高齢になっても変わらないんだなという実感が今あります。

僕は、子供の頃からそんなオヤジに我慢し通しでした。もう御免です。実家と距離があるのがラッキーでした。遠いから行けない、で済ませています。無責任だと言われようが、親不孝だと言われようが、これは俺と親との問題。関係ないです」。