やばい。父「俺の年金どうなった?」と母に聞く。

やばい。父「俺の年金どうなった?」と母に聞く。

実家にはお金がない。退職金をすべて飲み代で使い切ったアル中父に介護が必要になって・・

父87歳。要介護1。父が長期入院から退院してきて5ヵ月。初めて自分の年金について口にしたそうです。「俺の年金どうなった?」。やばい。父に年金のことを思い出されると実はやばい。危なかった・・。 ...

父は、9ヵ月前せん妄を起こし、精神病院に入院しました。幻覚を見て、暴れて、知人の男性を殴って警察沙汰となり、そのまま精神病院の閉鎖病棟、隔離室に医療保護入院になりました。

父は4ヵ月入院していました。入院費用もかさみます。ひとり息子である夫は母親に「お金とか大丈夫なの?」と聞きました。どうやら大丈夫ではなさそうで。夫は、父と母の預金通帳などを、ずべて母に提出させました。驚きの通帳でした・・。

夫は、両親が今いくら年金をもらっているのかについては、事前に把握していました。ふたり合わせて月額30万。・・えーーーっと、我が家より余裕のある生活してるな、という感じで、生活は苦しくないだろうと思いました。苦しくないばかりか、月々余った分が貯蓄できているのでは?と思いました。

しかし違いました。毎月きっちり30万円を使い切っていました。しかも貯金が残ってない。父は退職金を定期預金にしていましたが、それもほとんど使い切っていました。しかもそのわずかに残った定期預金を借り入れる形で、普通預金がマイナスになっており、利息まできっちり取られ続けていました。

これは、両親が認知症になったから、という話ではありません。もともとお金にルーズだった夫婦の話です・・。

夫は驚いていました。夫の実家は借家住まいで、土地も家もありません。土地は余るほどある田舎に住んでいて、土地も家もない家庭は周囲でも珍しい。その上貯金もない。「あなた、遺産、なーんにもないのね」と夫に言いました。心底同情しました。

「ひとり息子に残してやろうとか、そーゆーの、なーんにもないんだね」。夫は、頷いていました。「あなた、実家の家計見てあげたら? お父さんが入院しているこの機会に、お母さんと話をして、いくらか貯蓄できるような暮らしを提案したら?」。

即決でした。夫はすぐに仕事を休み、実家に戻り、貯金通知など全部コピーを取り、定期預金を担保に借り入れる形になっていた口座を整理すべく、母親と信用金庫に行ったりしてきました。定期預金を解約して普通口座のマイナスを清算。ほんのわずかしか残りませんでした。

母はわずかに蓄えがあったのだけれど、それは父の入院費用へと消えました・・。

なぜそんなにお金がないのか。それは簡単です。父がアル中だったからです。しかもたちの悪いことに、酔っぱらうと気が大きくなり「奢り癖」があったようで、ひと晩で数万円が消えました。しかも父本人も、それを悪びれる様子がありません。「俺の退職金はすべて酒で消えたんだぁ!」・・自慢にも何にもなりゃしないのに、なぜだか武勇伝のように吹聴して得意になってる、かなりムカつくおやじでした。

母も、そんな父には手を焼いていたようです。俺のお金に手をつけるな、とか、俺の金だ、お前の指図を受けたくない、とか、そんなことを言っていたようです。このままでは、母も困るし、私たち息子夫婦も困ります。母と相談して、母が父のお財布を握れるようにしました。 [...]


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