[健保連提言]75歳以上窓口負担2割。私は賛成です

[健保連提言]75歳以上窓口負担2割。私は賛成です

実家の両親を見て思う。その病院通い、本当に必要なの?

健保連、健康保険連合が、高齢者75歳以上の人の医療費負担を1割から2割に引き上げる提言を行いました。長期療養が必要な方、それを支えるご家族にとっては、負担になる提言だと思います。しかし私は、「いいんじゃない?そうした方がいいと思う」と思いました。私には、80代の両親がいます。両親を見ていてそう思います。これは私の実経験からくる私見です。 ...

15年間通院し続けている両親

私の両親は80代です。両親ともに15年近くも前から、毎日欠かさず病院からもらっている薬を飲んでいます。月に1回かかりつけの内科医のところに行き、血圧を測ってもらい、1ヵ月分の薬をもらってきています。

どんどん増えていった薬

最初は、母がコレステロール値を下げる薬で、父が高血圧の薬でした。しかしこの15年の間に、飲んでいる薬の種類は増えています。父は、高血圧に加えて、頻尿の薬や、便秘の薬なども飲んでいるようです。母も父も、お医者さんにこれ飲みなさいと言われてるから、というだけで、何の薬なのかははっきり自覚していないようです。

なぜ薬は増えていったのか

父は最初、痛風の症状で病院に行きました。そのときに高血圧を指摘され、薬を飲むようになりました。そこからもう15年、高血圧の薬を飲んでいます。毎月1回、かかりつけの内科に通っています。

毎月通っていれば、お医者さんに体の不調を訴えることが気軽にできます。「おしっこが近くて、夜中に目が覚めて困るんや」と訴えたら頻尿の薬が出るようになり、「うんこが出ん!」と訴えたら便秘の薬が出るようになったようです。

高齢者の薬は減ることがない

病院は、本来「通い続ける」ことを目的に行くものではない。「病気を治すため」に行くものだと思う。薬をもらって症状が治まったら、通院はいったん終了になるものだと思う。健康保険も基本そのような前提で運用されているものでは?と思う。(慢性的な持病をお持ちの方が、継続的に通院し薬をもらい続けなければならないことは当然ある。これは、みんながみんな、ずっと通い続けるものではないと思う、という意味です。)

しかし高齢者の場合には(ウチの親の場合には)、どうやら違うようです。「高齢だから」という要因があって体に不調が出、薬が出ている場合、「高齢だから」という病気の原因は治らないどころか、どんどん高齢になっていくわけで、薬が出続けてしまうのではないかと思う。

高齢者は病院に行きたがる

しかも高齢者は、病院に行きたがる。「具合いいかがですか?」などとお医者さんから声をかけてもらうのが、うれしい様子です。あそこが痛い、ここが痛いと言えば、薬を出してくれたり、生活上のアドバイスをもらえたりする。高齢になって体に自信がなくなっていく中で、自分を気遣ってくれる病院の先生は「自分の味方!」だと感じられる。

実際母も、かかりつけの内科の先生が大好きなようで、先生がああ言った、こう言ったと、ずーーっとしゃべってる。「先生LOVE」な感じです。その先生に会いたいから、先生と話がしたいから、薬もらいに行ってるんじゃないかと思うくらい。

病院が高齢者を「固定資産化」

そんな患者を病院が悪く思うはずがない。病院も「経営」しなくちゃいけない。その内科にとってみれば、父と母は15年以上通い続けてくれている固定資産。患者に今後も通ってもらうためには、なにがしかの薬を出さなくちゃいけない。いったん出した高血圧の薬が、15年経った今も本当に必要なのかどうかは確認せず、出続けているのでは?と思う。

これが推測ではなく、本当だった・・ということが最近発覚し、私は愕然としました。父には、高血圧の薬も頻尿の薬も無しで大丈夫だったのです。 [...]


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