認知症とは違う!急性一過性精神病性障害とは (2)

認知症とは違う!急性一過性精神病性障害とは (2)

「急性一過性精神病性障害」は認知症とは違う

父の病名は「急性一過性精神病性障害」というものでした。(そのような症状は、せん妄とも呼ばれるようです。) ...

急性一過性精神病性障害とは?

意外なことに「急性一過性精神病性障害」は、高齢者特有の病気ではないのだそうです。若い人にも起こります。急性一過性精神病性障害とは、何らかの原因により正常な認知機能が(一時的に)失われ、普段しないような行動をするようになるものだとのことでした。

急性一過性精神病性障害の原因

失恋やリストラ、親しい人の死など、悲しい出来事やショックな出来事が起きて、自分が保てなくなったようなとき、年齢を問わず急性一過性精神病性障害が起こります。

高齢者では、肉親の死などのほかに、引っ越しや入院など、環境の変化が起こったときにも発症しやすくなります。高齢になると、認知症とまではいかなくても、認知機能が多少なりとも劣ってくるでしょう。それによって急性一過性精神病性障害が起こりやすくなるようです。

急性一過性精神病性障害の原因。父の場合

父の場合には、肉親の死が原因でした。大変親しくしていたきょうだいを亡くし、自分が保てなくなったようでした。

急性一過性精神病性障害の治療

急性一過性精神病性障害は、(若い人でも)3ヵ月くらいで落ちつくことが多いのだそうです。高齢の父の場合もまさしくそうで、3ヵ月を過ぎると、亡くなったきょうだいの話ができるようになりました。

病院では、興奮状態にあれば、それを収める投薬や注射がされ、幻覚を見る、という症状があれば、幻覚を抑える薬が出されました。出ている症状を薬で抑えながら、穏やかな生活をさせることにより、次第に落ち着きを取り戻していきます。それには、3ヵ月くらいかかることが多いということのようでした。

父の気持ちに寄り添う

ひどいせん妄を起こした父でしたが、「急性一過性精神病性障害」という病名が付くことで、私たちは家族は、父を認知症扱いするのはやめようと決めました。親戚の死は、父にとって相当に辛い出来事だったのだと、父の気持ちに寄り添い、暖かく見守ることにしました。その甲斐あってか、父は退院後、せん妄を起こすことなく過ごしています。


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