母はなぜ不幸なのか。不平不満が多い老親の特徴 (2)
子供を作らなくてよかったと思った
介護は本当に大変です。もし子供がいたら、自分たちに介護が必要になったとき、子供世代は50代とか60代。やりたいこと、行きたいところ、食べたいもの・・人生の悔いを残さないように過ごしたい年齢のはずです。その大切な時間を、私の介護ために費やして欲しくないと思いました。私がこの1年で味わったような苦労を(この先、何年続くのかもわからないし)、子供には絶対して欲しくないと思いました。 ...
「年を取ったら、子供作っておけばよかったって必ず思うわよ」などといろいろな方から言われてきました。私は逆に、自分が50歳になって、親の介護を曲がりなりにも経験し、「いなくてよかった」と痛感し、その点について自分の選択に悔いはないなと思いました。
年齢相応の生き方をすること
母にはもううんざり、というのが正直なところですが、そんな母の今の姿から学んだことはたくさんあるような気がします。
それは「いつまでも若いつもりでいないこと」。母は81歳ですが、自分はまだまだ若い、若い人と同じようにやれると思っています。古新聞を収集場所に持っていくのが辛くなったとか、買い物で重たいものが運べないとか言うようになりました。帰省したときには手伝うけれど、それは1年にたった数日だけ。「引いて歩けるカート、買ってあげようか?」と夫が言ったら、「私はまだ、そういう年ではないと思ってるんや」とムッとされました。
私は今、50歳。ここからは確実に、いろいろな面で下り坂になっていくことでしょう。「こんなババ臭いもの!」だなんて若いころに思っていたものも、「そういうものを使う年齢になったんだなー」と、悲観せず、前向きに自分の老いを素直に受け止め、老いと仲良く生きていった方が自分のためだと思うようになりました。
若い人へのリスペクト・感謝の気持ちを
現在父は、介護保険サービスのお世話になっています。週2回、迎えの車がやってきて、父をデイサービスに連れていって、入浴させてくれています。ケアマネさんも、何かあったらすぐ相談でき、父との相性もよくラッキーでした。
ありがたいことだと思います。してもらって当然なのではなく、「ありがとう」と思っていいことだと思います。ときには口に出してもいいと思う。それは、相手のためではなく、自分のためにも。「よくしてもらって幸せだ!」と思ったら、こっちも幸せになれる。でも母は、自分はまだ老人ではない、何でも自分でできる、と思っている。だから、感謝の気持ちが湧いてこない。不平不満ばかりになってしまう。
私も50歳になり、ふと気づけば、スーパーのレジの人も、外食の接客係の人も、自分より年下の人たちが多くなりました。体力の落ちてきている自分。キビキビと働いている若い世代の人たち。自分にはもうできなくなってきたことを、してくれている若い世代がいる。リスペクトする気持ちを生涯忘れずにいたいな、それが自分のためでもある!と思いました。
夫は、無口でうまいことは言えない人だけれど、私は夫が孝行息子であることを知っている。母のためにといろいろやってあげたこと、この1年でたくさんあるんだけど、母は、息子に感謝の気持ちはなさそうで、夫が気の毒になったりします。だから言いました。「私にもし、あなたのような息子がいたら、息子がいてくれてよかったなーって、思うと思うよ!」と。夫はニヤッと笑ってうなずいていました。「私は、どちらが先に逝こうとも、この先どんな困難にぶつかろうとも、最期まで、ふたり助け合い支え合って生きていく」・・その決心ができた1年でした。
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