[老親介護]睡眠導入剤依存になりそうな父 (2)

高齢者扱いされたくない高齢者

老人は、老人扱いされるのが嫌いだと言われます。こちらは親切心でやってあげていることも、「年寄扱いするな」と怒らせたり、本人の自信を無くさせたりしていることがある。危なっかしいなと思っても、努めて普通に接するのが、高齢者への何よりの思いやりなんだろうななどと最近よく思う。しかし、母はそれがわからない。 ...

父の足元がおぼつかず、杖を使うことも拒むなら、さりげなく手すりになるようなものを置いて、つたって歩けるようにするとか何か工夫する手もあると思うのだけれど、母にはその「さりげない心遣い」がわからない。「私が世話してあげる」とアピールしないと気が済まない。

父が母の世話焼きを拒絶したくなる気持ちもわかる。私も嫁として、拒絶したくなったことがあるから（笑）。

石油ストーブから電気ファンヒーターへ

母が世話焼きでよかったこと。それは、母が気を効かせて、この冬から灯油なしの暖房器具に自主的に切り替えてくれたこと。電気ファンヒーターを買ったそうです。１万円ほどで、大きな出費にもならずよかった。何せ父はアル中で、退職金のすべてを飲んで使ってしまったような人なので、実家にはお金がない。今後足らなくなったら、ひとり息子である夫にその負担がやってくる。ひやひやしてる。

妹の看病、張り切る母

母が世話焼きでイラッとさせられたこと。母の妹、その方も高齢ですが、盲腸で入院したと。「行ってやらなくちゃいけない」と妙に張り切っていました。その方には、息子さんがいらっしゃり、お嫁さんもおいでです。息子さんは何かあれば実家にちゃんと戻って面倒を看ている方なので、母がでしゃばる必要はない。しかし母にはそれがわからない。

母は、年を取ったらきょうだい同士で支えあうのがベスト、と思っている節が昔からあり、ひとり息子である夫や嫁である私の世話にはなりたくないそうです。妹や弟たちに面倒見てもらいたいと・・。しかしねぇ、妹さんと弟さんたちは、自分の老後をきょうだいに見て欲しいとは思ってないと思う。私は１０年ほど前、その「妹」の立場の人とふたりきりになったとき、耳打ちされたことがある。「お母さんのこと、よろしくね」と。

妹さんは、母から「私が動けなくなったら、よろしくねー」とか言われてました。「うんうん・・」とか言いながら、お断りなんだろうな、と思ったし、普通お断りだろうな、とも思った。あれから１０年、母は８１歳になっても、今だ「老後は、きょうだい同士、助け合って♪」とか思ってるんだろうな。だから、妹さんが入院したらまっさきに飛んで行ってあれやこれやと世話を焼いてるんだろうな・・と思ったら、「勝手にすれば！　そんなとんちんかんなことをしてたら、結局、きょうだいたちにも、私たち息子夫婦にも見放されるよっ！」と怒りが湧いてきた。

だって、見放しちゃいたくてもそうはいかないのが、ひとり息子である夫。きょうだいをあてにしてるなら、それでもいいよ、知ーーらないっ、と放棄できるものなら、今すぐしたい。（夫もそう言っている。）辛いよね、いろいろ、介護って。

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