陰気。ネガティブ。楽しくない。性格が暗い母親 (2)

外で泥だらけで遊んだ時の気分。本の世界に入り込んでいた時の気分。ゲームに集中していた時の気分。好きなアイドルの歌を聴いて酔いしれている時の気分。その時は確かに「面白い」「楽しい」と感じていたような気がします。しかし、それ以上に私の心を支配しているのは、母にそれを邪魔された時のショック。「いい加減にやめなさい」と言われたときの、母の冷ややかな視線。私はいつもその瞬間に、好きなことに没頭していた自分がバカみたいに感じられ、恥ずかしさでいっぱいになりました。 ...

私は今でも、「あー楽しかった～」と心から思えないところがあります。いつでも心にブレーキをかけてしまう。私の心の中は、子供の頃から今に至るまで、いつでも靄がかかっていて、晴れることがありません。

そんな私も結婚して、母の元を離れることで、少しだけ変わりました。私と旅行に行って帰ってきたとき、夫はこう言いました。「楽しかったなぁ。リラックスし過ぎて会社行くのやだなぁ・・いい気分転換ができた！」。そんな風に考えればいいいんだな、と思いました。月曜の朝、仕事に戻らなくちゃいけないのが嫌なのは、多くの人が普通に感じることで、だからといって、週末、楽しく過ごさないのはもったいないことなのだなと思いました。母の考え方は嫌いだな、という思いが、私の中にくっきりと湧き上がりました。

今でも「生きていて楽しくない」とよく思います。「何が楽しくてみんな生きてるんだろう」など無意識に考えていることがあります。私にだって楽しいことはたくさんあるはずなのに、それをそう感じてはいけないような気がして、「楽しい」と感じることを遠慮してしまっているような気がします。

無邪気に楽しむことが許される子供時代にそれをしてこなかった私は、普通の人のように人生を楽しむことは、もう一生難しいのかもしれない、と絶望的な気持ちになることもあります。でも自分に「楽しんでいいんだよ。ここにはそれにブレーキをかける人はいないよ」と言い聞かせています。親がしてくれなかったのなら、自分で自分を育て直しをするしかないな、と思います。

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